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米国株取引を確定申告するポイントについて

米国株取引を確定申告するポイントについて

日本国内の株による損益を確定申告する場合でも税制が少し複雑であることや多少税制が変わることもあり、わかりにくいという意見の方も多くいらっしゃいます。

特に大きい株式投資をしていない場合、その分を税理士に任せるというのも考えてしまいます。
そこでここでは米国株取引をした場合の確定申告の注意点についてご紹介します。
今米国株取引をしている方やこれから考えている方は参考にご一読ください。

 

複雑といっても基本的には国内株と同じ扱い

個人投資家がNY証券取引所に上場している株を国内の証券会社経由で取引すると、その取引で得た売却益は国内の株式と同じ扱いになります。
毎年1月から12月までの利益と損益を合わせて確定申告を行います。
また源泉徴収が行われている特定口座(つまり証券会社の口座)なら、自動的に源泉されるので深く考える必要はありません。
自動的に金融機関が1年の損益を集計して円換算してくれる仕組みになっています。
確定申告の時期になると各証券会社からアナウンスがあるはずです。

外国税額控除を行うために確定申告を行う

じつは自動的に源泉されると外国の法人から配当を受けると源泉徴収され(現地の制度に従って)、国内の証券会社の口座に入金されると自動的に日本で源泉徴収されるようになります。
つまり二重課税されているということです。
それでは損になってしまうのでそれを回避するために設けられた仕組みが外国税額控除という方法です。
これを受けるには確定申告が必要になります。
もちろん取引で損が出た場合も確定申告を行うと、3年までは損益を繰り越すことが可能です(これは国内の株取引と同様です)。
米国で10%の源泉徴収された後、日本ではさらにその金額から20.315%源泉徴収された金額が個人投資家の口座に入金されます。
余談ですがこの外国税額控除は外国株以外にも、海外での不動産所得や売買益にも利用することが可能になります。
外国証券の種類としては外国株式・外国投資信託・外国公社債の3つになりますが、外国証券での売却益は多くの国で非課税扱いなので、基本的には「配当金と利子」が外国税額控除となると覚えておいて間違いないでしょう。
対象にならないのは売却益です。

確定申告のための外国税額控除の計算方法とは

確定申告を行う場合、外国税額控除を行うには所得税額から海外での所得税相当額を控除するものです。
ただしこの外国税額控除にも限度額が設けられています。
そのため全額が還付されるとは限らないということです。
二重課税を回避する方法といっても、なるべく二重課税をぎりぎりまで減らす方法と考えてもよいでしょう。
計算方法は、該当年(確定申告を行う年)の所得税額×(該当年の国外所得税額÷該当年の所得総額)から導きます。
所得税額から控除できない程度の額だった場合は、道府県民税額(外国税額控除限度額の12%)、その次に市町村民税(限度額18%)という順で住民税から控除されます。
また外国税額控除は翌年度以降の3年間繰り越しすることができます。
これは外国税額が限度額を下回った場合は「控除余裕額」という形で翌年から3年間の間だけ限度額を上回った場合に使うことができます。
確定申告する場合は、確定申告書、外国税額控除の明細書、外国所得税が課された書類、国外所得総額の明細書、振り込み先銀行、印鑑、数年の控除限度額や納付の必要がある外国所得税額を記載した書類などが必要になります。
「外国所得税が課された書類」「外国所得総額明細書」に関しては証券会社が用意しています。
呼び名が違いますが、年間取引報告書や支払通知書などです。
ただし注意したいのは最近では米国株取引だけでなく海外株の特定口座に対応している証券会社が増えていますが、対応していない証券会社の場合は自分で円換算する必要があります。
なおマネックス・楽天・SBI証券などのネット証券会社ではこの特定口座に対応しています。
補足ですが、国内と海外の株配当金は確定申告の時に申告分離課税を選択してください(税務署や証券会社から説明されるはずです)。
そうすれば損益通算することが可能です。
また「外国税額控除」は配当金が少なくて申告する必要がないと判断したとしても、確定申告をしておくと便利なことがあります。
それは例えば翌年に余裕額(限度額から下になっているから)として控除に使うことも可能になるからです。
ただしバランスをみて申告しないと、課税総所得が増えるので保険料(または扶養控除などが外れる)が増えるなどのマイナス面も発生することがあります。
よく考えてから行うようにしましょう。